|
|||||
北ぐにの森づくりセミナー『お茶の間で始める森づくり』
|
主催 森林空間研究所●会場1 ばんけいスキー場 レストラン我夢主(がむず) ●会場2 日本ビジネス綜合専門学校2階
|
●お申し込みは参加当日会場受付にて● |
●育苗の体験実習(ヤナギ、ドロノキ、カツラ、ハルニレ、カンバ、 ケヤマハンノキ、ミズナラなど) ●リサイクルでポット作成(ペーパーポット、ソイルコンポット) ●現地植栽(当別、厚田、石狩、恵庭など) 種まきから地球環境のことまで、楽しく語り合い実習します。 |
*問い合わせ先* |
まえがき
流れる水によって地面が削られ、吹きつける風によって砂丘が乱され、人々の生活が脅かされるところでは、治山工事や砂防工事が行われている。
これらの工事は地表を安定させて、そこに自然の生態系を蘇らせるために行われるのであるが、一般にはほとんど知られていない。またこのような公共事業は国民の税金によって賄われているにもかかわらず、災害に直面しなければその意味が理解されない憾みがある。
これまでいわゆる専門家の手に委ねられていたこのような事業も、地球規模の環境問題を考え身近な生活環境の保全に留意しなければならなくなった現在、住民自身で自然現象を知り、それに応じた防災ならびに保全活動にも参加する必要がでてきたものと思われる。
筆者は地表変動と植生変化の関係を追究するなかで、地表空間の安全な処理方法について『低ダム群工法』という考え方を提唱し実践してきた。構造物による現地の変遷については具体的な観察記録に頼らなければならない面が多い。その意味で時系列的資料の解析はフィルド サイエンスに欠かせない手段である。
たまたま1980年7月社団法人北海道治山協会と北海道大学砂防工学研究室との合作で、50カット1組のスライド『低ダム群工法』を作成し販売した。刊行後既に20年経過しているが、昨今河川および渓流の生態系復元に関する事業が多くなってきたことから、『自然力をうまく活かした自然の回復』こそ日本古来の治山治水の技術であり、それには低ダム群工法の原理に則して行われるべき点が多いと考えられる。そこでビジュアルな小冊子として出版し、広く住民の目に触れるチャンスを作り、あわせて諸賢の参考に供したいと思ったところである。
2000年5月1日(研究所設立11周年記念日)
森林空間研究所
主宰 東 三郎
(C)2001,森林空間研究所